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025 チューリップ四季彩館

チューリップを一年中楽しめる施設をWeb上に

チューリップ四季彩館

1. チューリップ四季彩館webサイトの概要

富山県砺波市にある「チューリップ四季彩館」は、チューリップを一年中楽しめる珍しい施設です。

Instagram等での情報発信にも積極的で、それらの自己紹介文では「一年中チューリップが咲いている世界で唯一の施設です!」とアピールしています。

チューリップ四季彩館公式ウェブサイトは「チューリップ」のイメージに溢れ、施設の魅力を丁寧に伝えながら、訪れる人を明るく元気に迎え入れるようなデザインで統一されています。

 

2. ターゲット

サイトの主なターゲットは、観光目的のファミリー層からシニア世代まで幅広い年代、花やガーデニングに関心のある女性層と考えられます。

広く富山県内の観光施設についても情報発信をしていることから、富山・北陸観光回遊の中での訪問を視野に入れているようです。

更新情報やイベント告知も目立つ配置で、観光客だけでなく、リピートが期待できる地元住民にも配慮した構成です。

Webサイトの構成やデザインからも、単なる旅行計画の為というより、ゆっくり施設について知りたい層を意識している点が伝わってきます。

 

3. トップページの印象

チューリップ四季彩館サイトトップページでは、一面にチューリップの咲き誇る花壇とガラス張りの施設、オランダ風の水車を写した大きなビジュアルがまず目を引きます。

カラフルで開放的な風景写真は、春の幸せを敷き詰めたような明るさに満ちています。

ナビゲーションバーはピンク色で、また、お知らせ枠などもチューリップのイラストが添えられ、全体的に可愛らしい色やデザインが目立ちます。

一方、フッターや遷移用ボタンなどは土をイメージした深い茶色となっており、ファンシーなだけではない、落ち着いた堅実さも押さえています。

テキストは文字サイズ・量ともにボリュームは抑えめで、ビジュアルファーストの設計となっているのも特徴です。

画像やイラストがカラフルで目を引く分、背景は抑えたトーンの淡い黄色、レイアウトには余白を多く取って、画面がうるさくなりすぎないよう、落ち着きとのバランスをとっています。

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4. サイトの特徴

チューリップ四季彩館ウェブサイトは、「四季を通じて咲くチューリップの世界」という施設コンセプトを、穏やかな色使いと明るく自然なビジュアルで伝えています。

写真を中心に構成された構造は視覚的に楽しく、トップページから施設の雰囲気を感じられる設計になっています。

ビジュアル重視ですがアニメーションなどの効果は最小限で、写真やイラストの力で訪問者にアピールしています。

  • 写真中心で雰囲気が直感的に伝わる設計
  • 季節のイベント告知が見やすい構成
  • 更新情報やお知らせがシンプルに整理されていて、読みやすい
  • チューリップというテーマを視覚と構成の両面で表現

 施設ご案内ページ

「施設ご案内」ページは、ワンダーガーデン、アンダーファームを中心とした館内エリアの紹介をはじめ、来館前に知りたい基本情報をシンプルかつ分かりやすくまとめています。ここでは「一年中チューリップが楽しめる」という施設の最大の特徴を伝える、サイトの核と考えられます。

文章は簡潔で、項目ごとにしっかり見出しがつけられており、ビジュアルから視覚に訴えることを中心にすることで、スクロールするだけで、実際に歩くように雰囲気が掴める構成が好印象です。

特に秀逸なのが、「360°見渡せる 3Dウォークスルー」の組み込みです。再生機能により動画のよう施設案内を視聴することもできれば、自分で操作して自由に館内を巡る仮想体験もできます。簡単な施設情報も表示でき、ユーザーエクスペリエンス向上に大きく貢献しています。

「ワンダーガーデン(Wonder Garden)」、「アンダーファーム(Under Farm)」の見出しロゴもポップにデザインされ、このセクションを可愛らしく装飾しています。

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5. ユーザーインターフェース

チューリップ四季彩館ウェブサイトは、全体として直感的かつ親しみやすいユーザーインターフェースを採用している印象です。文字サイズは大きくはありませんが、文章を短くすることで読みやすく、画像での視覚情報が多いので、感覚的な共感が得られます。

ポイントにはカラフルな色を採用していますが、色調に派手さはなく、淡い単色の背景に馴染んで目に優しいです。

多言語対応についても、英語・中国語への対応が見られ、外国人観光客の利用も想定されています。

SNS連携については、トップページにFacebook・Instagram等のリンクバナーが並び、またページ下部の多くのリンクアイコンを通じても、情報発信や写真共有に導線が確保されています。

 ナビゲーションメニュー

メニュー構造は横並び型のグローバルナビゲーションが基本で、サブメニューもわかりやすく分類され、スマートフォンでも折りたたまれたメニューから直感的にアクセス可能です。

絞り込まれた項目、内容が明確なサブメニューで、ユーザーが迷わず目的の情報にたどり着けるシンプルで親切な設計です。

    • トップ
    • 施設ご案内
    • チューリップフェア
    • お知らせ
    • アクセス
    • お問い合わせ

ただ、ナビゲーションがスクロールと共に動いてしまうため、次のメニューに移るためには一度ページトップに戻る必要があり、「ページトップへ戻る」ボタンも最下部に固定されているので、若干の不便さを感じます。

 

6. 砺波のランドマーク:「砺波チューリップ公園」について

砺波市の多くの集客施設は、砺波駅徒歩圏内に広大な敷地を持つ「砺波チューリップ公園」周辺に集中しています。そのため私は、砺波市のシンボル・チューリップで有名である、ランドマーク的なこの公園が、砺波市の観光発信拠点としてふさわしいのではないかと感じました。

その「砺波チューリップ公園」は独自のサイトを持たず、「チューリップ四季彩館」の内包施設のような扱いであり、その規模と存在感に見合わないほど少ない情報しか発信されていません。

「チューリップ四季彩館」及び「砺波チューリップ公園」を初め、観光資源として活用できる魅力を持つ施設の多くが、「公益財団法人砺波市花と緑と文化の財団」に管理を任されていますが、残念ながらこの地域一帯を包括的にアピールするアプローチが各施設のサイトからは伺えませんでした。

一方、砺波市の観光誘致・案内に関しては『一般社団法人 砺波市観光協会』という別組織が担っているようで、事業の分担上の事情が大きいでしょうが、一貫した体制で観光へのアピールがなされていないのは、「もったいない」というのが私個人の正直な感想です。

 


まとめ

チューリップ四季彩館の公式ウェブサイトは、その明るく親しみやすいデザインを通じて、施設の世界観を丁寧に伝えています。特に視覚的な表現に力を入れており、訪問者に「春の花が持つ華やぎへの期待感」を自然と届ける力を持っています。

歩くようにサイトを巡れる構成や、「3Dウォークスルー」といった仕掛けを取り入れ、ユーザーエクスペリエンス向上への対応も見られます。

一方で、ナビゲーションに改良の余地があること、また、周辺観光との連携といったマーケティング機能の点では課題も感じ、今後の観光ニーズや利用者の利便性への一層の対応に期待したいです。

とはいえ、「一年中楽しめるチューリップ」世界をウェブ上でも美しく表現するデザインで、訪問者に豊かな時間を与えてくれる素敵なサイトだと思います。

 

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