絵本のようー「白と黒」の世界にバターサンド
バターのいとこ Webサイトの概要
「バターのいとこ」は、栃木県・那須発のスイーツブランドです。未利用乳(スキムミルク)を活用するという、ちょっと変わった出自を持つバターサンドが看板商品で、店舗展開やEC販売なども積極的に行っています。
そのウェブサイトも、ブランドの世界観が一目で伝わる構成になっています。
白と黒だけのシンプルなページと、商品画像の視覚的な大胆な演出の対比は見事で、商品へのこだわりや、地域との関係性を個性的に表現しています。
トップページの印象
バターのいとこ ウェブサイトの第一印象は、「白」です。
白地を背景に、シンプルに表現された黒一色のロゴと「購入する」のボタンで、このサイトの世界観が一瞬で伝わります。
特徴
バターのいとこ ウェブサイトは、シンプルだからこそ、印象に残るつくりで、単なるお店紹介サイトとは一線を画しています。
︎⚪︎物語性
一番の特徴は、「物語性」です。初めに表紙にあたるトップページがあり、続いて商品画像の大胆な配置。興味を惹いたところにキャッチコピーと商品の特徴。
この感じ…まるで絵本をめくるような、そんな印象を私は受けました。
商品ページでも単に味を語るのではなく、「なぜこの素材を使うのか」「この土地で作る理由は何か」といった背景を丁寧に伝えています。
︎⚪︎白と黒
サイト内のカラーは白地に黒で徹底され、フォントやアイコンの使い方に至るまで、細かなトーンの統一が図られています。
「白」が表現するのは、「牛乳から生まれる無脂肪乳」でしょう。
無脂肪乳を使用する事で地域の活性化につながるという、社会貢献意識の高さも強くアピールしています。
︎⚪︎バターサンド
「白黒」の世界の中で唯一色を持つ商品画像は、大胆な配置と構図、動きのある演出効果も加わって、訪問者に強烈な印象を与えてくれます。
その画像に添えられた商品の説明には、「ふわっ・シャリッ・とろっ」といった感覚的な表現が使われ、視覚・触覚・聴覚・味覚へ見事にアプローチしているのが素晴らしいです。
ターゲット
バターのいとこ ウェブサイトの主なターゲットは、物語性や企業姿勢に共感する、女性を中心とした若年〜中堅層だと思われます。
- サイト設計にストーリー性がある。
- 「映える」ことを意識した見せ方がされており、SNS映えを気にする層を明確に意識しています。特にInstagramにはブランドの世界観を表現する目に映える写真が並び、「写真で選ぶ」「共感で拡散する」層へアピールしています。
- 大胆な世界観の表現。
また、ギフト需要を意識したビジュアルや導線も充実しており、「もらったら嬉しい」「贈ったら話題になりそう」と思わせる要素が多く見受けられます。
さらに、ショップ情報や地域との関係などの記事も整っているため、リピーターや那須の観光客へのアプローチもしっかりしています。
ユーザーインターフェース
バターのいとこ ウェブサイトはシンプルなつくりで、動きも軽いため操作性も申し分なく、欲しい情報には迷わず辿り着けます。
トップに「購入する」ボタンを配置する事で、リピーターや世界観を既に知っている購入者の導線を最短にする配慮があります。
ユーザーの「知りたい」「買いたい」「行きたい」という気持ちに答えがすぐに返ってくるような親切さを感じました。
InstagramやX、YouTubeへの導線はオンラインショップに設置されおり、SNSとの連携を図っています。
但し、多言語対応は現状ではされていないようで、那須という観光地を拠点としていることを考えると、今後インバウンド対応が進む事を期待したいです。
まとめ
バターのいとこ webサイトは、白と黒だけで表現されたブランドの世界観が強い印象を与えるサイトです。
そのシンプルなモノクロに対比するように、唯一色彩を持つ商品画像は存在感を持って大きく迫ります。視覚的な演出も大胆で、五感に働きかけるようなキャプションの仕掛けと共に、こちらもとても印象に残ります。
絵本を思わせるページ構成も素晴らしく、ブランドの特徴・背景・商品につながるストーリーに自然と引き込まれます。
色使い・動き・キャプション・世界観、全てが統一された素晴らしいこのサイトは、一つの作品を見ているようでした。