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No.100 Ponshu Hotel 睡夢:Suimu

ゆるさで癒して、睡夢へ誘う

Ponshu Hotel 睡夢:Suimu

1. Ponshu Hotel 睡夢 webサイトの概要

Ponshu Hotel 睡夢(すいむ)Webサイト、日本酒と温泉、サウナという三つの癒しを融合させた大人のための隠れ家ホテル「Ponshu Hotel 睡夢」の魅力を、丁寧に作り込まれたデザインで伝える公式サイトです。

新潟県松之山温泉の歴史ある宿をリノベーションし、『のんで、ゆるんで、ととのう』というテーマが、冒頭から分かりやすく提示されており、初めてのアクセスでもコンセプトが直感的に伝わります。

「地酒やクラフト酒が20種類以上楽しめる」「自由で気取らない日本酒体験」「大人の為の宿」といったユニークな特徴を、洗練されたデザインと落ち着いた色彩、柔らかいタッチのイラストに親しみを感じる言葉遣いでゆったりと伝えています。

 

2. サイトのターゲット

  • 日本酒を思う存分楽しみたい大人
  • 温泉やサウナ好き
  • 日常の喧騒から離れ、静かに過ごす、癒しの時間を求める人
  • カップルや友人同士といった少人数で、落ち着いた宿を求める旅行客

 

3. ファーストビューの印象

Ponshu Hotel 睡夢ウェブサイトにアクセスすると、まずは落ち着いたピンクのローディングページが表示され、ほんの束の間の待ち時間さえ、その色の効果でほっとした癒しを与えてくれます。

ファーストビューで現れるのは、グレーの空間にホテルのロゴタイプと、その傍らで眠るクマのキャラクター。見るからに気持ちよさそうにぐっすりと眠っています。

その姿に気持ちがほっこりとしたところで、クマの夢の中を覗くような雲型の画像枠が現れ、メインビジュアルがスライド演出で表示されます。
外観、バー、温泉、サウナ、フリードリンクコーナー。そして、最後に表示されるスライドは写真ではなく、ホテルのコンセプトである『のんで、ゆるんで、ととのうホテル』

このホテルの独自性・ユニークさが一目で感じられ、期待が膨らむ導入部です。
また、キャラクターの存在を存分に活かしたデザイン演出が素晴らしいです。

No.100 Ponshu Hotel 睡夢 のんで、ゆるんで、ととのうホテル

 

4. Webサイトの特徴

Ponshu Hotel 睡夢のウェブサイトは、癒しとゆるさと大人の落ち着きを絶妙にミックスしたようなデザインで、特徴あるホテルのテーマを直接的にも感覚的にも伝えています。

サイトの色彩

メインカラー:アンバーローズ。グレイッシュトーンやダルトーンと呼ばれる、落ち着いたピンク色です。ピンク自体に癒し効果がありますが、気持ちを引き上げる癒しと言うよりは、力が抜け心がほぐれるような効果を感じる色です。
サブカラー:グレー

共に落ち着きを持ちながらも、明度に差のある色の掛け合わせです。

グレーを背景とするかブロック配置してピンクを文字色として使用、あるいは逆にピンクのブロックにグレーの文字色、といった配色でサイト全体を表現しています。
ブロック配置の場合は、背景と文字色が同じなので、文字部分の形が抜けて背景色が透けているような印象が生まれるデザインです。

No.100 Ponshu Hotel 睡夢 施設情報

グレイッシュな2色だけで構成されたサイトは、照明を落とした静かな空間といった印象で、全体からリラックスする雰囲気を感じ続けます。この色合いだけで、落ち着いて過ごせるホテルのイメージが形成されます。

そんな中、ファーストビューで現れるコンセプト『のんで、ゆるんで、ととのうホテル』だけが白の明るさを持っているので、特に印象に残り、テーマが深層意識に刻まれるような気がしました。

ゆるいキャラクター

このサイトが持つ、肩からふっと力が抜けるような雰囲気には、睡夢のキャラクターたちが大いに貢献していると思います。

メインキャラクターのクマを始め、温泉・サウナのキャラクター:ペンギンや、宿泊フロアのイメージキャラクター:ハリネズミリスフクロウ‥皆、皆、ぐっすりと眠っています

鉛筆スケッチのような柔らかい線で描かれたその姿は、見る人にほっこりとした温かさと安らぎを感じさせるもので、ついつい釣られて眠ってしまいそうです。

大人のホテルにしては可愛すぎるかもしれませんが、そのゆるさがこのホテルに親しみを感じさせ、心に癒しを与えてくれているような気がします。

テキスト表現

丁寧な言葉の中に「心身ともにゆるんでととのっちゃってください。」といった親しみやすい語り口が加わり、ホテルの肩ひじ張らない雰囲気が伝わってきます。

お客様に楽しんで欲しいという気持ちがこもっているのが感じられる、気持ちのいい文章です。

フォント

基本的に、見出しを明朝体、本文をゴシック体としています。ただ一部、本文に明朝体が指定されているのですが、その意図はよくわかりませんでした。

レイアウト

表示されるブロックや画像は、大きく丸みをつけた枠で切り取られています。やや幼さを感じる表現ではありますが、ゆるさと癒しを表現するこのサイトにはぴったりです。

サイト全体が、落ち着いた色合いとシンプルなレイアウトで表現されており、大人のくつろぎ感を演出する余白と、遊び心(キャラクターや丸みのあるアイテム)を両立させています。

ブランディング:地域性と唯一無二の施設体験

Ponshu Hotel 睡夢の最大の特徴は、「新潟・松之山という地域性」と「日本酒と温泉とサウナの融合体験」と言えるでしょう。
この地ならではのサービスとして、日本酒が常時20~30種類、全てフリードリンクで自由に飲み比べできるホテルというのは、非常にユニークです。

ととのう」という今の時代のトレンドにもあった癒しが、「名湯と魚沼杉サウナで」「肩ひじ張らず、時間を忘れて」お酒を楽しむことを可能にする、酒どころ新潟の静かな温泉街というこの地が持つポテンシャルと見事に調和しています。

コンセプトがそのまま『Ponshu Hotel 睡夢』というネーミングになり、さらにその世界観が、レイアウト・色彩・イラスト・お酒へのこだわりを伝える文章へ反映され、このサイトを見事に構築しているのが素晴らしいです。他施設との違いを確実に感じさせてくれます。

 

5. ユーザーインターフェース

Ponshu Hotel 睡夢ウェブサイトは、1ページスクロールのランディングページ設計(予約ページは別リンク先)で、大変シンプルな構成です。

スムーズな行動導線

特にナビゲーションも設けられていませんが、クマが見る夢に誘われるようにスクロールしていくだけで、ホテルの世界観の中に取り込まれて、自然にこのホテルの魅力が伝わる構成です。

  • ファーストビューの大ビジュアルで世界観をわかりやすく伝え→概要・プラン・コンセプトへの流れ

予約導線

Reservation:視認性の良い予約ボタンが常時表示されているので、ユーザーのタイミングでのアクションが可能です。

アクセス・館内MAP等

アクセスに関しては、グーグルマップの組み込みがあるのみで、山深い地の施設案内としては若干物足りなさを感じます。
自家用車での訪問の場合はまだしも、公共交通機関の利用者の場合は、どのような手段でどれくらいかかるのか、検討がつかないのではないでしょうか。

また、館内の様子も部分的な写真だけでは、その規模感などもよく掴めない印象です。
予約導線の先には「館内MAP」「温泉&サウナMAP」が用意されています。予約へ進むか検討中のユーザーの目につくところに、こういった情報への動線があれば、なお一層の希求力を持つのではないかと感じました。

2つのMAPは、サイト内のイラストと同じテイストで描かれ、可愛いキャラクターもしっかりと活躍しているので、施設のアピールに積極的に活用しないともったいない、と思ってしまいました。

No.100 Ponshu Hotel 睡夢 館内マップ


まとめ

Ponshu Hotel 睡夢のウェブサイトは、

「睡夢」という名には、深い眠りの前のやわらかな夢のように、ゆるゆると心と身体を休めてほしいという思いが込められています。

そう語られるように、柔らかな空気で訪問者を包み、ゆるゆるとリラックスしていくようなサイト体験を与えてくれます。

「オーナーのこだわりの日本酒サービス」「松之山温泉という資源」「時代的にアピール力の高いサウナ」という3つの特徴を、『のんで、ゆるんで、ととのうホテル』というキャッチで伝える表現力が素晴らしいです。

洗練されたデザイン静かで落ち着いた色設計ほんわかしたキャラクターを加えて、すべてをバランスよく調和させながら、新しい体験型宿泊の世界観を表現しています。

ゆる可愛いクマが夢見るのは、肩ひじ張らない大人の余白時間を楽しむ体験と癒し。それをこのサイトは、このページに見事にまとめて見せてくれました。

 

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