タピオカミルクティー発祥の店が伝える台湾の空気感
春水堂
1. 春水堂ウェブサイト概要
春水堂(チュンスイタン)は1983年に台湾で創業し、「タピオカミルクティー発祥の店」として知られるお茶専門カフェで、お茶文化の継承と味への追求を続けています。
日本においても、ドリンクを提供するスタッフの専門性を高め、使用する茶葉はすべて無添加、防腐剤・香料・フレーバーを加えないことを掲げています。
春水堂ウェブサイトは、基本的な情報項目を揃えた上で、季節のおすすめ商品や最新ニュースのお知らせによって、訪問者に「今この店で味わえるもの」を知らせています。
2. サイトのターゲット
春水堂ウェブサイトのターゲットは、台湾カフェやタピオカドリンク、スイーツ文化が好きな層。その中でも質の高い素材・健康への配慮に惹かれる人たちでしょう。
ときに静かにくつろぎたい、または友人と気軽に訪れたいというカフェ利用者だけでなく、カフェで過ごす時間や雰囲気も重視する人たちでしょう。
サイトの言葉選び・写真の演出から、居心地や上質さを重視する層へのアピールが感じられます。
3. トップページの印象
春水堂ウェブサイトにアクセスした瞬間、目に飛び込んでくるのは、台湾麺やご飯もの、点心やデザートにお茶といった、台湾料理店で提供される料理の数々です。
下には小さめの画像を使ったスライドが続き、料理とドリンクが1:1の割合で表示され、この店のコンセプトが自然と伝わってきます。
春水堂というと、「タピオカミルクティー発祥の店」という言葉が先行してしまいますが、きちんと料理に向き合うお店だということが、ファーストビューからはっきりと示されています。
最新情報
続くコンテンツは、「最新メニュー」と「最新ニュース」が並んでいます。
いわば「旬」の情報がまとめて提供される場で、訪問者、特にリピーターが一番知りたい情報ではないでしょうか。
現在、最新メニューとして載っている情報は、
「『焼き芋タピオカミルクティー』『焼き芋ミルクティー』 『麻辣湯麺』『麻辣豆乳湯麺』季節限定で新発売」
美味しそうな画像と、「季節限定」という言葉は、サイトを訪れるほど興味を持った訪問者の心を、店舗来訪へと向かわせる魅力を持っています。
タピオカミルクティー発祥の店

春水堂について、「タピオカミルクティー発祥の店」という点が強調されています。
ドリンクへのこだわりと、フードメニューの充実が簡潔に記されていますが、主役はタピオカミルクティーの大きな画像で、言葉は「挨拶状」代わりと言った雰囲気です。
続いてドリンクがサムネイル風に並び、スイーツを含めたフードの案内、店舗一覧まで、一通りのサイト内情報を案内するトップページです。
4. 特徴
春水堂ウェブサイトで感じるのは、ただ飲み物を売るだけのカフェではないという柔らかな主張です。
歴史や品質の重み、素材へのこだわり、台湾の風情をまとった空間体験……など、穏やかなサイトを通じて、この店のお茶に対する真摯な気持ちが、じんわりと見ているこちらの心にも伝わってきます。
ブランド体験
春水堂は、一時期街に溢れた単なるタピオカドリンク店でも、台湾料理店でもないブランド性を保ちながらも、親しみやすく、訪問者に「来てみたい」「試してみたい」と思わせる力があります。その中心にあるのは素材と品質への徹底したこだわりです。
加えて、「台湾飲茶コース」のようなフード+ドリンクのセットメニューを提供することで、「ただ飲む」だけではない、台湾の食文化を体験する時間を売りにしていることも特徴だと感じます。
「春水堂とは」ページでは、春水堂の発祥からこだわりまで詳細に紹介し、ブランドへの共感を得るよう働きかけています。
お茶マイスター認定制度
春水堂にとって、お茶とは「ただの飲み物」ではなく、時間と手間をかけて育てる文化的な価値でもあります。
「お茶マイスター」制度を通じてスタッフの知識と技能を保証している点も、お茶を主軸とするブランドの信頼を支える大切な柱となっている印象です。

無添加と素材・品質へのこだわり、健康への配慮・追求
茶葉は無添加、防腐剤・香料・フレーバーを使わず、シロップやタピオカもオリジナルに手作りするプロセスが紹介されています。
限定性
季節限定商品の投入や、新コースメニューの発表により、訪問者や顧客に「今しかない体験」があるという印象を与え、それが来店や注文の動機づけにつながります。
特に、商品に季節性を持ち込むことは、味だけでなく旬の素材を大切にする姿勢も感じられ、好印象です。
ビジュアル
使われる写真は自然光が感じられるもの、緑の草木や木材のテーブルなど、温かみや手触りを想像させる要素が取り入れられています。
茶缶や鳥かご、ガラスの照明といった小物やインテリアの写真を使用することで「台湾らしい空気」を漂わせる空間表現をしています。
ドリンクや料理写真は比較的ハイトーンで、爽やかな印象を残してます。
サイトの色彩
背景色:白。
メインカラー:ディープレッド。台湾料理店の看板やテーブル、時には壁などが赤色で塗られている印象があります。日本人から見た「台湾」のイメージとして、最適な色ではないでしょうか。
サイトの色使いは抑え、ドリンクやフードの写真が主役として生きる色彩設計です。
5. ユーザーインターフェース
春水堂ウェブサイトは、情報が整理されていて迷いが少ないことが心地よいウェブ体験を生んでいます。
ナビゲーション
ヘッダーで主要メニューがはっきりしており、「ドリンク」「フード」「店舗情報」「お知らせ」など、利用者が欲しい情報にアクセスしやすく設計されています。
特に、店舗一覧では住所や店舗名が都道府県別などまとまっていて、近くの店舗を探すときにストレスが少ないです。
また、ハンバーガーボタンによるメニューも用意され、スクロール途中の移動動線として有効に働いてくれます。
レスポンシブ対応
モバイル表示にも最適化された設計です。
外部連携
Instagram、facebook、X、UberEats、食べログ、BASE(オンラインショップ)へのアイコンがまとめて設置されています。各種SNSからの発信や、出前、口コミサイト、来店できないユーザーへの対応など、きめ細やかな対応が見られます。
レスポンス
ドリンクなどの画像が多いこともあるでしょうが、派手な演出や動画などがない割に、表示に重さを感じました。
特にモバイル環境でのレスポンスの悪さは離脱に直結しやすく、来店機会を逃す恐れが出てくることを懸念してしまいました。
まとめ
春水堂の日本公式webサイトは、「タピオカミルクティー発祥の店」というアピールポイントを積極的に打ち出しながら、ブランドの特徴である「味」と「品質」を丁寧に伝えています。
その意識の高さと、落ち着いたサイト設計で、ブランドの価値を高めている印象です。
「タピオカミルクティー発祥」「無添加素材」「お茶マイスター制度」などの主要なメッセージが文言だけでなく、デザイン・写真・メニュー展開を通じても裏打ちされているため、訪問者はブランドに対して信頼と期待を持ちやすいと思います。
さらに、季節限定のプロモーション、新コースの導入、店舗デザインでの台湾らしさの演出など、消費者にとって「新しい価値を提供する」姿勢が常に存在します。
店舗写真には台湾の空気を感じさせるものを効果的に使用している様子が見られ、一過性の流行りとして使い捨てにされない、このブランドの素地の確かさをサイトからも十分に感じることができました。
