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045 鬼太郎茶屋

可愛さと仄暗さ、絶妙なバランス設計の鬼太郎ワールド

鬼太郎茶屋公式ウェブサイト

1 鬼太郎茶屋Webサイトの概要

「鬼太郎茶屋」は、『ゲゲゲの鬼太郎』の作者である水木しげるの第二の故郷とされる、東京都調布市にある店舗施設です。(2024年11月に深大寺門前から、調布駅近くの天神通り商店街へ移転)

店内は水木しげるワールドが広がり、ここでしか買えない限定グッズを扱うショップや、妖怪画などが楽しめるギャラリーがあります。一番の目玉は妖怪をモチーフにしたユニークなメニューが人気の「妖怪喫茶」となるでしょう(8月23日オープン予定)。作品の世界観を肌で実感して楽しめる、ファンにはたまらない施設です。

鬼太郎茶屋の公式ウェブサイトは、実店舗への訪問者に対するアクセス案内やお知らせといった基本情報のみならず、閲覧するだけで「ゲゲゲの鬼太郎」の世界の雰囲気を感じられるような魅力を持っています。

 

2 鬼太郎茶屋Webサイトのターゲット

鬼太郎茶屋のウェブサイトは、主に「鬼太郎」ファンや水木しげる作品を愛する人々、観光目的で調布を訪れる方に向けた構成です。

鬼太郎をあまり知らない子供から、家族連れや観光客、コアなファンにも、広く親しみやすく配慮された内容となっています。

 

3 ファーストビュー – 鬼太郎世界への入り口

鬼太郎茶屋ウェブサイトのファーストビューは、真っ白な世界に墨でラフに描かれた「目玉おやじ」、対してこちらは荒々しさを感じる力強い筆文字で書かれた「鬼太郎茶屋」のロゴ、添えられた落款印には「調布」の文字。

落款のわずかな朱色を除けば一面白と墨色の画面からは、昔の日本のような、どこか懐かしいような、「異界と現実が混じった世界」への入り口に立ったような気にさせられます。(そしてそれは調布に実在するのですね)

 

4 二つの茶屋で働くのは

続く画面は浅葱色(薄い藍色)と亜麻色(薄茶色)に二分割され、ようやく主役の登場です。コミカルに描かれた鬼太郎が、「鬼太郎茶屋」と「鬼太郎茶屋 はなれ」、二つの店で働いている様子が描かれています。

ここでは特徴ある何種類ものフォントがそれぞれに使われ、「TOKYO CHOFU」のアルファベットでさえ、異なったものが併存する鬼太郎の世界の多様性を表現しているかのようです。

 

5 フッター – 仄暗い妖怪の世界へ

鬼太郎茶屋ウェブサイトでは、フッターが一番「仄暗い妖怪の世界」を表しています。グッズやアニメーションなどで見る鬼太郎たちはコミカルで明るいという印象ですが、原作絵などを見るとおどろおどろしさを感じるような線で描かれており、本当に日常とは違う世界、という感じがしましたが、その雰囲気をこのフッターは再現しています。

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6 鬼太郎茶屋 ページ

浅葱色でデザインされている鬼太郎茶屋ページは、限定グッズや、テイクアウトのメニューを紹介しています。ECサイトのような商品配置で、思わずクリック購入したくる人もいるかと思いますが‥残念ながら、現地でしか買えない限定グッズです。

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7 鬼太郎茶屋 はなれ ページ

こちらは亜麻色が背景となっており、現地で食事ができる喫茶室の紹介ページです。

オープンは8月23日とのこと。私がウェブページを確認した時点では、まだ予約も開始されていませんでしたが、ウェブからの完全予約制となるようです。受付開始と共にウェブページへのアクセスが殺到するのではないでしょうか。情報を知らずにこのサイトの分析を始めてしまいましたが、タイミングがあまり良くなかったようです。

※付記:8月12日13時過ぎ、喫茶予約について確認してみました。予約開始から僅か1時間余りですが、既に結構な予約が入っている様子でした。特に土日に関しては予約可能なこの先1ヶ月間全て完売のようで、やはり人気が伺えます。アクセス状況は良好で、ストレスなく利用できました。

 

8 ユーザーインターフェース

鬼太郎茶屋のウェブサイトはシンプルな構成で、ナビゲーションも項目少なくわかりやすい設計です。トップページのイラストが大きなリンクになっているので、目につくこちらからの動線が主流となっているとも考えられます。

喫茶予約に関しては、このウェブサイトからしか出来ない形になるようですが、常にグローバルナビゲーションに「喫茶ご予約」ボタンがはっきりと示されている親切設計となっています。

ページトップへ戻るボタンは、どのページでも右下に表示される配慮があります。また、このボタンがキャラクターイラストで出来ているので、ファンにはたまらないサービスだと思います。

フッターには大きくInstagram、Xへのリンクバナーが配置されています。こちらも味気ない公式アイコンではなく、トップページで描かれた目玉おやじのキャラクター絵が再び登場しています。

そのほか、ECサイトである「妖怪本舗」や、水木しげる公式サイトへのリンクバナーもあり、ファンの情報収集のキーサイトとしても機能しそうです。

告知も、NEWSコンテンツを分かりやすく配置しており、今回の喫茶室予約開始に関する情報も、しっかりと記載されています。

 


まとめ

鬼太郎茶屋公式ウェブサイトは、シンプルながら『ゲゲゲの鬼太郎』の世界観に没入させるビジュアルデザインに、目的別に整理されたナビゲーションが加わった、とても快適な閲覧環境に設計されています。

特に私が注目したのは、絶妙な世界観の取り入れ方です。キャラクターの可愛さを推す層にも、水木しげるの原作作品の雰囲気を大切に思うコアなファンにも、どちらにも寄り添いちょうどいいバランスを取っているような印象を受けました。

店舗移転でのリニューアル、これからが本格始動の実店舗を支える柱として、このサイトも本領を発揮していくことでしょう。

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