ターコイズブルーで伝えるノーブル感と親近感
ノーブルホーム
1. ノーブルホームWebサイトの概要
ノーブルホームは、茨城県を中心に栃木県および千葉県の一部を施工エリアとする注文住宅・建売住宅メーカーです。
設立は1994年10月、注文住宅設計・施工管理、建売住宅販売、宅地企画開発、外構・リフォーム、家具コーディネートや保険代理業務まで、家にまつわる幅広い事業を手がけており、地域密着型の総合住宅産業グループです。
ノーブルホームのウェブサイトは、「理想的な住まいを実現する」「耐震性・省エネ性能」「洗練されたデザイン」といったキーメッセージを全面に打ち出し、住まいづくりにおける「安心感とデザイン性」を両立する企業であることを強く印象付けています。
また、カタログ請求、モデルハウスや展示場の案内、お客様の声、建築実例など、住まいを検討するユーザーが知りたい情報を整理し掲載しています。
2. サイトのターゲット
- 地域密着で家を建てたい人:茨城県を中心とした地元住民で、「遠くではなく、身近な住宅会社に依頼したい」というニーズを持っている人。
- デザインと性能のバランスを重視する層:見た目(外観・インテリア)だけでなく、耐震・断熱・省エネなど居住性能を重視する人。暮らしの快適性といった日常の使い勝手に関心が高い家庭。特に子育て中の家族層。
- コストにも敏感だが妥協したくない人:坪単価で比較できるくらい価格帯を明示しつつも、「性能」「デザイン」「サポート」の質を確保している業者を選びたい層。
3. トップページの印象
ノーブルホームのウェブサイトは、ターコイズブルーの爽やかなスプラッシュページが全面表示されて、サイト内に迎え入れてくれます。
トップページのヒーロービジュアルは、左側のブロックと、スライド画像の右側ブロックに分かれています。
左側のブロックはターコイズブルーのグラデーションの中に、コーポレートロゴのデザイン化された「O」をモチーフにした模様が描かれており、企業のイメージをさりげなく意識づけています。
右側のスライド画像は、明るい窓辺で愛犬と寄り添う住人の姿や、暖かな色の照明に照らされたダイニングキッチン、明るい光に包まれたリビングなどで、訪問者は新しい住環境での快適な暮らしが想像できるでしょう。
ビジュアルには、特に「光」へのこだわりがあるように感じられました。
ヒーロービジュアル上に表示されるメインキャッチコピーは、「NOBLE A LIFE」「暮らしをひらく」。ノーブルホームの企業姿勢が雰囲気として伝わり、また、直接的でない分、その言葉の意味への興味が生まれてきます。
語りすぎないトップビジュアルの下には、2段構えでスライドが表示されます。こちらは「商品ラインナップ」で、具体性を持った形で企業ブランドの姿を伝えています。
続いて「イベント/見学会」「施工事例」「スタッフ紹介」「構造と性能へのこだわり」「ノーブルホームの家づくり」「モデルハウスショールーム」「住宅ラインナップ」「土地・建売情報」‥‥と、サイト内で伝える項目のラインナップが多くのコンテンツブロックで表示されていきます。
コンテンツごとに背景色を変化させる、カルーセル演出で見せる、カードブロックで並べて見せるなど、サイト訪問者を飽きさせない工夫が見られます。
また、余白も十分に取られ、詰め込み感を与えることはありません。
とはいえ、コンテンツが多い分1ページの分量が少し多いようにも感じられました。
4. ウェブサイトの特徴
ノーブルホームのウェブサイトは、住環境を提供するブランドとして、多くのこだわりや特徴、企業理念を丁寧に説明して、顧客に信頼感と安心感を届けている印象です。
サイトの色彩
背景色:白、または、薄いブルー系グラデーション。
コーポレートカラー:ターコイズブルー。
サブカラー:グレー。タイトルなどに使用されています。
一部紺色も見られますが、色味はほぼターコイズブルー1色でまとめたサイトです。
爽やかなノーブルさを持った色で、このブランドの「品質へのこだわり」と「顧客と地域に寄り添う親近感」の両面を表しているように感じられました。
ブランドミッション

トップページで掲げられた「暮らしをひらく」という言葉がブランドミッションとして説明されるページです。
イメージ画像を多用したページ全体が作品のようなまとまりで、ここで画像に添えられる言葉はポエムのようなイメージ性重視のものです。
文字情報による詳細な説明というよりは、ビジュアルと共に感じて欲しいという意識で作られているようで、言葉では説明しきれない想いを、感性に訴える形で表現しているように感じられました。
企業理念、というよりは、企業姿勢と呼ぶべきものかもしれません。
お客様へはもちろん、地域へも貢献したいという気持ちが静かでありながらしっかりと伝わってきます。
こだわり
耐震性・断熱性・省エネ性など、住まいの見えない部分へもこだわる姿勢を示しています。
言葉での説明のみではなく、図やイラストや実例写真を加えていることで、顧客へ具体的でわかりやすい情報提供を行なっているのは好印象です。

デザイン・提案力
外観・インテリア・素材選びにおいて洗練された写真や模型・実例が多数使われ、顧客に選択肢を提示しています。自由設計の柔軟性、間取りの工夫、家事動線への配慮、素材感の見せ方など、提案力を強みにしていることが伺えます。
「スタッフ紹介」で一人一人のスタッフを写真付きで紹介しているところも、顧客の信頼感へ繋げていると感じました。
実績:安心感と信頼性
長年の実績、地域での施工数の多さ(茨城県で住宅着工棟数No.1を複数年連続で獲得している等)や会社の組織体制・保証制度・アフターサービスなど、信頼を感じさせる情報もきちんと提示されています。
設立年や従業員数、建築・宅地取引等の許認可/登録情報もしっかり載せられています。
暮らしへの視点
単に家を建てるということではなく、その後の生活や家族との時間、体験の中での「住むこと」の価値に焦点をあてているのが強く感じられます。
建築実例やお客様の声、モデルハウス見学、間取り選び、暮らしのシーンを想像させるビジュアル/言葉の使い方が、顧客に「自分の暮らし」をイメージさせることを意図しているようで、希求力に長けている印象です。
地域ブランドとして
ノーブルホームは、茨城県および栃木県・千葉県で実績を重ねています。地域性を知り尽くした企業としての姿は、地元の人々には親近感を与え、新しくこの地域での住宅建設などを検討する層にも具体的なアドバイスが期待できる、信頼性ある企業と映るでしょう。
ブランドとしては、「地域密着」「性能+デザイン」「信頼性」「暮らしの質」を重ねて打ち出すことで、価格だけではなく総合的な価値を感じさせるポジショニングを取っていると言えるでしょう。
5. ユーザーインターフェース
ノーブルホームのウェブサイトは、多くの情報を階層立てて整理して設計されています。
ナビゲーション
グローバルナビゲーションはハンバーガーメニューでドロワー表示されます。
大項目からアコーディオン構造で階層表示し、多くの項目を見やすく、そして目的に合わせて移動しやすくまとめています。
フッターにサイトマップも表示され、訪問者に複数導線が用意されているのは親切な設計です。
ビジュアル導線
トップページ自体も、全体的なサイト内項目を網羅しながら、訪問者が興味を持ったところで目的ページへと移る導線の役割をしています。
大きなビジュアルや端的な説明でブランドイメージを伝え、リンク先で実例ギャラリーや住宅の特徴/仕様が現れる構成です。ユーザーが視覚的に気になるポイントにすぐアクセスできる設計です。
レスポンシブ対応
スマホ・タブレットでも見やすいようなレイアウトがされており、メニューの折りたたみやタップでの動作もスムーズです。
アクションの誘導
カタログ請求・モデルハウス見学予約・展示場案内など、「問い合わせ」や「体験」に誘導するボタンやリンクが複数あり、ユーザーの意思決定を促す導線が設けられています。
展示場案内は検索方法を複数提示しており、ユーザーに親切な配慮が感じられます。
外部連携
Instagram、X、facebookといったSNSでの発信に加え、YouTubeチャンネルを持ち、多方向からの発信に積極さが見られます。ただ、リンクはアイコンでさりげなく表示されるのみで、サイト内で積極的なアピールがない印象です。
まとめ
ノーブルホームのウェブサイトは、「地域密着」「デザイン性」「性能へのこだわり」「信頼」という重要な視点を、ビジュアルとテキストでしっかりとバランスよく伝えており、そのイメージがブレることなく一貫している点が素晴らしいと感じました。
また、訪問者が「住まいの夢」を想像できる工夫(実例・展示場案内・モデルハウス体験など)が多くあり、購入検討者への寄り添いが具体性を持って感じられます。
トップページなどは、少し情報量が多いようにも感じられましたが、「住宅購入」という大きな決断を伴う検討に対しては、サイト疲れによるユーザー離れを心配するよりも、信頼感を与える方向で有効的と言えるでしょう。
ノーブルホームでの住宅建築などを検討する方がこのサイトを訪れたとき、「この会社なら、考え方も性能も信頼できそう」という安心感を得られる設計がされており、企業が訴えるブランドメッセージが、「ターコイズブルー」を象徴として終始サイト内に漂っているように感じたのが大変印象的でした。
