笑顔と理念で地域に親しまれる「のーでん」
能代電設工業株式会社
1. 能代電設工業Webサイトの概要
能代電設工業株式会社は、秋田県能代市に本社を置く、電気・電気通信・機械器具設置・管工事・再生可能エネルギーまでをカバーする総合エンジニアリング企業です。
能代電設工業株式会社のウェブサイトは、事業内容/施工実績/会社概要/採用情報/ストーリー(Journal)/ニュースで構成され、トップで企業の方向性と主要導線を一望できる情報設計になっています。
フッターにはISO9001/14001取得、本社住所、グループ会社リンクを明示し、信頼感を高めています。
2. トップページの印象
能代電設工業ウェブサイトのファーストビューは、同社の事業の重要さを印象づけるような、ダイナミックな構図の動画が一面に広がっています。
中央に表示されるタイポグラフィは「Growth for Pay it forward」。太いフォントの大文字は、企業姿勢の確かさを感じさせてくれます。
続くセクションでは真っ赤な背景に「地域と共に生きる 総合エンジニアリング企業」の大きな見出しキャッチ。
地域に貢献する熱い想いを強く感じる項目で、こちらも印象的です。
事業領域のカード型リンク→施工実績の抜粋→ニュース/採用ニュースの順で、見込み顧客と求職者の双方に主要情報を提示しています。
3. ウェブサイトの特徴
能代電設工業のウェブサイトには、色数を抑えたデザインと余白設計により、地域密着の企業の姿をきちんと伝える意識が感じられます。
そのコンテンツからは企業環境の良さや使命感、安心を与える堅実さが伝わってきます。
1. 笑顔の溢れる会社

能代電設工業のウェブサイトで、私が特に印象に残ったのは、「笑顔」でした。
もちろん、作業中の技術者の表情は真剣そのものです。トップページでは、まず社長の笑顔の画像が表示され、「Noden Journal」の紹介コンテンツでも、社員の方々の作り物ではない笑顔が輝いています。
言葉よりも何よりも、笑顔によって、この会社の働きやすい環境や従業員の充実感がひしひしと伝わってきます。
就職希望者へ好印象を残すことはもちろんですが、仕事を依頼する顧客や、一緒に事業に取り組むパートナー企業にも、信頼と安心感を与えることでしょう。
また、「地域のみなさまや関連会社さまから親しみを込めて「Noden(のーでん)」と呼ばれています。」という現在の状況も、こういった笑顔からもたらされているのかもしれません。
Journalページでは、若手~リーダー層のストーリー記事を継続発信している様子が見えます。
「失敗から学ぶ」「世の中に残る仕事」といった価値観の可視化が、笑顔の画像とともに言葉でも、採用・広報の両面にアピールしています。
2. コーポレート・ロゴ
ロゴマーク全体が、人と自然に寄り添いながら事業に取り組む姿勢を現しているように感じます。
クレヨンで描いたような「Noden」の社名は素朴な優しさに満ちています。特にoの字は、コンセントプラグの付いたコードから双葉が生えるイラスト、さらにその上には様々な色を持つ人の姿も描かれ、環境と多様な立場の人々に配慮した企業の姿をはっきりとイメージ付けています。
このコーポレート・ロゴは、自立支援団体を通じて活動する子どもが描いたとのこと。(コーポレートロゴの由来と名刺のおはなし)子どもの感性の素晴らしさには感動を覚えます。

3. サイトの色彩
背景:白。
メインカラー:ディープレッド。堅実さがありながら、事業と地域貢献への熱い想いを感じさせる落ち着いた赤色です。
余白を十分に取り、詰め込み感なく見せて感じさせる設計です。
4. テキスト・ビジュアルの扱い
画像は基本的にRの大きな角丸で切り取られています。
その効果は、大胆な余白や画像内の笑顔と一体となって、この企業の優しさや、円熟味を表す方向に現れているように感じました。
文字に関しても、太めの見出し、十分な行間・余白、落ち着いた配色で、専門情報でも読み疲れしないような配慮が感じられます。
5. 理念を超えた明確な指針
能代電設工業ウェブサイトでは、「地域の総合エンジニアリングから世界の総合エンジニアリングへ」「First Call Company(最初に声をかけられる会社)」を掲げ、「最初に頼れる存在」という差別化を企業理念としています。
企業像をビジュアルではなく、大変大きなフォントの文字で表明しており、しっかりと考えと想いを伝える意識を感じます。
このキッパリとした宣言文は、企業理念を超えた企業の「心」を乗せているかのようで、見ているこちらの心にも響いてきます。

6. 事業ページの「成果物ベース」な語り口
「道路情報表示板」「CCTV」「トンネル非常警報」「光ケーブル敷設」など、名詞で施工対象を列挙→具体事例のサムネイルという構成で見せています。
専門外の閲覧者にも「何ができる会社か」を一読で把握させる情報設計です。電気工事ページも同様に「受変電・動力」「照明」「公共施設の構内電気」など用途別の説明+事例で、品質と実績を並列で提示しています。
7. 信頼の証し
施工実績一覧は年度・種別・発注者・案件名まで列記し、公共主体の案件比率の高さが一望できます。フッターのISO表記と合わせて、「安全・品質・公共性」について、客観的な評価を丁寧に積み上げています。
4. サイトのターゲット
- 発注者層:国・地方自治体、各地域振興局、インフラ関連企業。
- 求職者層:新卒~中途の技術職・施工管理・営業・オペレーター等。
- 地域コミュニティ:ニュースや地域活動の発信で地元利害関係者にも配慮が見られます。
5. ユーザーインターフェース
能代電設工業ウェブサイトは、スクロールを促すデザインで、ページ内のコンテンツ→さらにその先の階層へと、自然に導くような設計です。
グローバルナビゲーション
ナビゲーションは、事業内容/施工実績/会社概要/採用情報/ストーリー/ニュースに整理され、迷いのないメニュー構成です。
ただし、固定メニューではなく、トップへ戻るボタンもないため、スクロール途中でのページ遷移には、若干の不便さを感じます。
信頼情報・ナビゲーション機能のフッター集約
全ページに表示されるフッターに、ISO表記/所在地/グループ会社を集めています。加えて、ページリンクによるナビゲーション機能も備えているため、どこからでも信頼感・利便性を提供する、集約コンテンツの位置付けになっているフッターです。
カード+サムネイルの一貫性
事業→実績→事例まで同じカード様式を踏襲しています。視線誘導が素直で、一貫した設計は深い階層でも迷いにくく、ユーザーへ配慮したデザインと感じます。
まとめ
能代電設工業のウェブサイトは、笑顔あふれる企業風土と、仕事にかける想いに満ちた企業理念を、余白をとった読みやすいデザインで、読み手にしっかりと届けています。
派手な演出がない分、文字やビジュアルに自然と目がいき、雰囲気重視ではない真摯な様子が強調されているようで、大変好感が持てます。
コーポレート・ロゴが表すような人につながり寄り添うような優しさ、『「あたりまえ」にある今を、 まもり続ける』という想い溢れた企業理念、そして確かな実績の積み重ね、そういったものが「Noden(のーでん)」と親しみを込めて呼ばれる現在の状況に繋がっていることが、ストーリーとして伝わる構成です。
「発注者に選ばれる理由」と「働く理由」の両方を、実績と読みやすい文章、そして真剣+笑顔の社員ビジュアルで可視化しており、顧客・求職者双方へ好印象を与えることでしょう。
インフラを支える大切な事業を、このような企業が支えている事は、直接の接点のない私にもサイト閲覧を通じて安心感を与えてくれました。
