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051 リラ・ダーラナ

ダーラヘストの赤銅色、北欧の小さな一軒家のぬくもり

リラ・ダーラナウェブサイト

1 リラ・ダーラナwebサイトの概要

「リラ・ダーラナ」はスウェーデンの美しい田舎地方、ダーラナ(Dalarna)に着想を得た、小さな北欧料理レストランです。東京都港区六本木にありながら、スウェーデン人の『心のふるさと』とも称されるダーラナの家庭的な雰囲気を再現し、ゆったりとくつろぎながら本格的な北欧料理を楽ませてくれます。

リラ・ダーラナのウェブサイトは、日本語と英語(ENGLISH)切替が可能なトップページ構成で、なぜか懐かしさを感じるような温かい雰囲気を持ち、実店舗の空気感をウェブ上に再現したようです。

 

2 ターゲット

リラ・ダーラナのウェブサイトは、日本人のみならず、外国人観光客や在日外国人も充分意識した、下記のような方向けの構成といえます。

  • 北欧の雰囲気を味わいたい方
  • くつろぎながらお食事を楽しみたい大人の方
  • ちょっと特別な時間を過ごしたいカップルやご夫婦
  • 北欧文化に関心がある方

 

3 トップページの印象:北欧の一軒家

リラ・ダーラナのウェブサイトのファーストビューは、外国の一軒家に招かれ、エントランスから小さなダイニングへ通されるようなビジュアルから始まります。スライドエフェクトで切り替わる画像は、美味しそうに並ぶ手の込んだ家庭料理に、普段は家人がのんびりと過ごしていそうな窓辺、北欧らしい馬の置物が飾られたドア。

北欧の田舎の小さな一軒家に 招かれたようなくつろぎを

添えられたキャッチコピーそのものの景色です。

馬の置物が気になって調べてみると、スウェーデンの木馬「ダーラナ馬(ダーラヘスト)」のようです。この店の名と同じ起源を持つこのオブジェは、スウェーデンのシンボルとのこと。「リラ・ダーラナについて」でしっかり紹介されていました。優しく店内各所でお客様を見守っているようです。

上部にはロゴマークと言語切り替えメニュー、「RESERVE」ボタン、グローバルナビゲーションはハンバーガー型のメニューです。

それにしても、ここは日本で、しかもこの店は東京・六本木駅の近くという、繁華街の真ん中に存在していながら、完全に別世界を構築しているのが見事です。これはウェブページとともに、店舗デザイン設計に対する感想でもありますが。

 

4 特徴:北欧文化を反映

リラ・ダーラナウェブサイト全体のデザイン、写真、コピーから伝わるのは、「北欧の小さな家に迎えられたような温かさ」です。

創業者の歴史や北欧での経験の記述により、ストーリー性も生まれ、店主の理想通り、『日本と北欧の文化の架け橋』となっている様子が伺えます。単なる「料理店」ではなく、文化ごと提供しようという気持ちが、店内装飾やこのサイトデザインにもしっかりと反映されているのが、しっかりと伝わります。

その北欧ブランドとしての信頼感は、「ケータリング」ページにあるように、北欧大使館・企業等への提供実績1,000件以上を誇っていることで証明されています。

1 色彩 – 伝統的な「銅の赤」

サイト全体が赤系の濃淡で構成されています。メイン部分には鮮やかさを感じる赤、ヘッダー、フッターと順に深みを増す赤茶が使用されています。

伝統的なダーラへストは、銅の赤で塗られたものであったとか。それを継承しての赤=赤銅色なのでしょう。

051 リラ・ダーラナ ダーラヘストについて

2 リラ・ダーラナのロゴマーク

『Lilla Dalarna』の文字は丸みを帯びた手書き風のタイポグラフィで、店の温かみをよく表しています。添えられた『ダーラヘスト』も少しコロっとした可愛らしいフォルムをしています。全てが一体となって、親しみと優しさを感じさせてくれます。

3 『リラ・ダーラナ』ブランド

リラ・ダーラナウェブサイトは店にブランドとしての価値を与えています。

ブランディング一致

北欧の家庭的で温かいイメージと、サイトの雰囲気が一致していて安心感があります。

多チャネル戦略

ウェブからオンラインショップ、SNS、ケータリングまでが繋がっていて、集客と収益の複数チャネルが明確です。さらには地方のゲストハウスなどへの展開も、コンセプトを外れることなく取り入れられています。

ターゲットが明確

英語対応やSNS充実により、日本語話者だけでなく外国人やSNS利用者にもリーチできています。

信頼の訴求

ケータリング1,000件以上、スウェーデンへのリスペクトが強い背景ストーリーによる「本物感」などが安心感を与えています。

051 リラ・ダーラナ オンラインショップ、ケータリング

4 ナビゲーションメニュー

リラ・ダーラナについて

店内画像、装飾、ダーラヘスト、ダーラナ地方について、リラ・ダーラナのはじまり、文化の架け橋としての想いが、丁寧に綴られています。

メニュー

DINNER、LUNCHそれぞれについて紹介。美味しそうな料理のビジュアルが掲載されているのはもちろんですが、ただ単にリスト形式でメニューを羅列するのではなく、お店のメニューを見るような、デザイン化されたメニューシートが見られるので、訪問計画段階からワクワクするような演出です。

ケータリング

北欧大使館・企業等への提供実績1,000件以上を誇り、信頼感の証ともなっています。

ゲストハウス・ダーラナ

福島県奥会津地方の南郷にある小さな宿泊施設の紹介です。会津地方伝統の「曲屋」と伝統的なスウェーデンの民家の融合といった印象のゲストハウスです。

アクセス

営業時間や住所がわかりやすく掲載されています。

オンラインショップ

「ONLINE SHOP」でご自宅でも北欧のフルコースを楽しめるミールパッケージを販売。

 

5 ユーザーインターフェース

リラ・ダーラナウェブサイトは、ハンバーガーボタンのグローバルメニューです。濃い赤茶の上の白文字は見やすく配置されています。

メニュー項目もシンプルに整理されていて、情報への導線に迷うことはないでしょう。

SNSアイコンがメニュー・フッターの両方に設置されており、訪問者の興味がSNSへ自然に流れやすいデザインです。

オンラインショップへの導線が目立つ表示で、興味からのスムーズな導線で利用を促しています。

また、このお店のコンセプトや立地にふさわしく、「JAPANESE/ENGLISH」の切り替えがトップにあり、英語ページにも同様の情報が整えられています。海外からの訪問者への配慮と、特に、在日大使館・北欧企業などからの利用を考慮した構成と言えるでしょう。

 

 


まとめ

リラ・ダーラナの公式ウェブサイトは、全体が「北欧の田舎の小さな一軒家に 招かれたようなくつろぎを」というキャッチコピーに沿ったデザインコンセプトで統一されています。

ビジュアルからは、店内の温もりや心のこもった料理の雰囲気が十分に感じられます。さらに、北欧の伝統色とも言える、赤銅色を中心とした暖かみのある赤い色でサイト全体が包まれていることによって、異国感を強く印象付けています。

一貫したコンセプトで迷いなく明確なビジョンで全体が構成されているので、店に対する信頼感がグッと増すような効果が生まれています。それは『リラ・ダーラナ』にブランドとしての価値を与えていると感じました。

北欧に対しての想い、それを料理と店内の雰囲気トータルで提供するブランディングの素晴らしさを伝えてくれるウェブサイトでした。

 

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