「掘りだそう、自然の力。」 ブランドメッセージをモバイルファースト設計で届ける
カルビー公式Webサイトの概要
カルビーは1949年創業の、日本の大手スナックメーカーです。
その公式ウェブサイト(2020年に全面リニューアル)は、企業理念「掘りだそう、自然の力。」を軸に据えた構成となっています。
動画や大きなメインビジュアルを積極的に使用し、ブランドとしての世界観を表現しています。
サイトの全面リニューアル
カルビー公式ウェブサイトは、2020年に全面リニューアルされ、以下をそのポイントとして開示しています。 ニュース:2020年1月14日
■リニューアルのポイントと概略
- コンテンツの再構成、新コンテンツの制作:カルビーが大切にする“想い”を伝えるため、“これまで”と“これから”を表現。
- 閲覧機能・操作性の向上:モバイルファーストを意識したUIデザイン、スムーズなナビゲーションにより、検索性、視認性、操作性を向上。
- 英語対応の強化:全ページ英語対応(一部キャンペーンサイトなどを除く)により、訪日需要の増加、海外展開の拡大に対応。
- 投資家向け開示情報へのアクセス向上:検索性を高め、国内外の投資家対応向上。
- お客様の個別ニーズへの対応:各商品のアレルゲンに関する情報をサイト上で開示。
︎︎︎ 1 サイトのターゲット
- 一般消費者:商品情報やブランドストーリーの提供。食育やアレルゲン情報の提供
- 投資家・アナリスト:IR情報や企業データの提供
- 海外・訪日ユーザー:全ページ英語対応(※一部除く)
- 求職者:採用情報、工場見学など
2 トップページの印象
カルビーウェブサイトは、企業理念「掘りだそう、自然の力。」と、リニューアル時のビジョンをよく反映したトップページです。
スライド表示のメインビジュアルは、「芋畑」から始まり、収穫・加工・流通と続き、「消費者の食卓」へ届くまでがストーリーとなっています。商品パッケージなどではなく、あえて「土の匂い」「人の手」「多くの行程」を見せる事で、カルビーの生み出す物は、『自然』と『人』によって作られ、心を込めて消費者に届けているというブランドメッセージを届けています。
メインビジュアルに続くブロックも、目立つ位置にブランドイメージの発信記事があったりと、商品の前に『カルビーブランド』について深く知って欲しいという“想い“が反映されています。
多様なサイト訪問者の目的に応じるように、トップページには多彩な内容のコンテンツが並んでおり、そこからスムーズに目当てのページへと誘導しています。
多岐に渡る多くのコンテンツが詰まってはいますが、煩雑な印象になることはなく、シンプルに見やすくまとめられています。
3 サイト全体の特徴
カルビーウェブサイトは、全体にイラストや写真が豊富で、特に商品紹介や体験コンテンツには魅力的な画像を多用し、親しみやすく、明るく・楽しく・安心できる『食品メーカー』としてのイメージを構築しています。
リニューアル理念に沿って、モバイルファースト設計は徹底しており、スマートフォンでの閲覧に問題や違和感はありません。多くの画像を使用していながらも読み込みが速く、動作はスムーズで快適です。
日本を代表するスナックメーカーだけに、商品も数多くあります。その各々についてブランドごとにページを設け、その豊富な情報を明るいトーンで軽やかにまとめています。
大企業らしく投資家向けの情報も充実しており、事務的な内容ではありますが、トーンは統一され親しみを感じさせます。
4 ユーザーインターフェース
ユーザーインターフェースの快適性は、サイトリニューアルの大きなポイントとして挙げられています。
ナビゲーションは、分類されたメニューの中に細かく項目がぶら下がり、分かりやすく整理されています。
更に目立つ位置に検索窓もあり、膨大な情報の中から必要な情報へ最短でたどり着けるような配慮があります。
モバイルファーストのビジョンにより、レスポンシブ対応で最適化されたサイトは、スマートフォンの表示にも違和感なく、全く重さを感じさせない設計で閲覧も快適です。
多言語対応=英語表示も、単なるページの翻訳ではなく、英語版として見やすいよう再設計されている印象を受けました。こちらも宣言通り力を入れている事が見て取れます。
その他、SNS連携、AIチャットボットも取り入れ24時間対応の相談窓口など、出来る力は全て注いでユーザー満足度を向上させる姿勢は、さすが幅広いファン層に愛される大企業と感じました。
まとめ
カルビー公式webサイトは、ブランドメッセージ=「掘りだそう、自然の力。」や企業のストーリーを全面に出しながら、『自然』と『人』によって作られ届けられる商品への“想い“ を伝えています。
多くの画像や動画を活用したサイトは、明るく元気になるようなトーンで統一されており、一般消費者の食の楽しみと健康に寄り添う、親しみある企業の姿勢をよく伝えています。
サイト設計は、モバイルファーストを意識したデザインを中心に、消費者や投資家、海外ユーザーまで幅広いターゲット層が快適に利用できるような配慮が行き届いています。
スマートフォンでも使いやすいUIと表示の軽さ、多言語対応、SNS連携、オンライン相談窓口など、あらゆる方向から、ユーザー満足度向上への取り組みが伺える意識の高いサイト設計は、ファンに愛され続けるブランドの顔として完成されていると感じました。